でも

浮かれすぎないように。
そんな思いだけは、常に心の隅、忘れずに置いている。
思わぬ不幸はこんな時を選んでやってくるとよく言うし、かろうじて今のような状態に一番近かった大学時代は、浮かれすぎて自分が見えなくなってしまったせいで、幕の閉じ方を誤ってしまったし。


ただ、ここに来る少し前までのワタシの人生は、本当に出口の見えない暗い暗いトンネルの中、常に何かに追い立てられるようなもので、あんな状況を基本ひとりで戦ってきたんだから、今こんな人生を送っていることで、バチがあたるなんてことなど決してない。そんな確信だけは、ある。


しかし、あんな日々にもたったひとつだけいいことはあって、それは、「書く意欲を最高潮にまで喚起させていた」ことだった。だからといって、「書く」ためだけに今の人生を捨てることなど、到底ありえないけれど。
「今だからこそ書けること」も必ずあるだろう。それを書くかどうかは、また別として。