「Miss名無しさん」「Ms.名無しさん」注意報


この世って頑張った女が一番負け組になるようにできてるんだよね。

879 :Miss名無しさん:2008/02/11(月) 06:16:39 id:QvcQq+wv
わたし短大卒で事務職やってたけど、おかげでヒマだし食い扶持探さないと
生活できないから必死で合コンしまくり股開きまくって国立大卒の研修医ゲット
できて勝ち犬専業主婦奥様になれた。


このまとめサイトの引用の後には、「鬼女板より。」と書いてあります。


しかし、この書き込みが「鬼女板」にあったものではないことは一目瞭然。


どこを見ればわかるかといったら、一番てっぺんにあるデフォルト名です。
「鬼女板」=「既婚女性板」のデフォルト名は「可愛い奥様」
上の引用文にもある「Miss名無しさん」は、「独身女性限定」板のみに使われているデフォルト名。似たような「女性板」も同じかなー、と思ってたら「Ms.名無しさん」の模様。(一応、未婚も既婚もカバーしてますよって意味で、“ミス”ではなく“ミズ”にしてあるんだろな。あんまり意味がないことは、後のリンク先を見ればわかるとは思うけど…)


とりあえず
既婚女性板(通称:鬼女板)
独身女性限定板
女性板(参考までに)


気になったかたは、自分の目で確認してみてください。できれば各板のスレタイ、そこにある書き込みの傾向も。
既婚女性板にも、最近はいたずらに女性同士の確執を狙うようなタイトルのスレが乱立していますが、あまり衝撃的ではないスレタイを選んでいくつか覗いてみるといいと思います。


ワタシは何も、無闇やたらに女性擁護をしたいわけではありません。
もちろん、といってはなんですが、やはり2chの匿名空間という性質上、既婚女性板にはリアル既婚女性であることが濃厚な「玉の輿に乗ったアテクシ自慢」目的と思われる書き込みはたくさんあります。そりゃあ、常識的な人ならば、ご近所さんや旧友、ちょっとお手伝いで通っている職場の女性たちなどの前で、そんな自慢はできないでしょう。そんなの自分から大きな袋の中に入って、棒を渡してこれでめっためたに自分を叩いてくれと言っているようなもんです。「エリート独女なんかより馬鹿だけど玉の輿に乗ったわたしが偉い!」書き込みもあるかもしれません。というかありそう。うん、あるでしょう。でも、上の引用文はどう見てもネカマ臭プンプンなんですよね。では、おもな理由を箇条書きで書きだしていきましょう。

1.自慢目的のはずなのに、自分を貶める書き方をしている

「股開きまくって」「食い扶持探さないと生活できないから」「IQ低い怠け者」…なんだか、みすぼらしい女が必死になって肉弾戦してきた印象しかありません。これじゃ例え相手が「大病院の院長」だろうが「一流企業の御曹司」だろうが、「キィィィ羨ましい!」だなんて微塵も感じさせられません。
既婚女性にある似たような書き込みだと、「低学歴だけど何の不自由もないお嬢様だったから」「何の苦労もせずに旦那と一緒になった」「旦那から必死に求められて愛されて結婚した(今も愛されている)」というようなポイントを重視して書かれてありますし、その表現も(過剰に叩かれないよう)最大限和らげてあります。「わたし頑張ったのよ」という主張はあまり目立ちません。たとえ本当に「生活できないから」「股を開きまくって」結婚したとしても。「彼女達」は、あくまで「白鳥」でいたいのです。白鳥は、水面下で必死にもがいていても、決してそれを表には出しません。
考えてみてください。あなたが「自分の身元を明かす必要なく、嘘やハッタリなんでもアリな空間」に猛烈に自分の自慢を書き綴りたくなったとして、例えそれが事実でも、わざわざ自分を猛烈に貶めるようなことを書きますか?「すいかにかける塩」程度の、「アクセント」としての自虐ならば逆にアリですが。そんな風に想像してみれば、この文章のほとばしる不自然さに気付くと思います。

2.「美人の冠付きエリート職業語」。コレは多くの男性は大好きだけど、女性は…

もし一億歩ぐらい譲ってコレが本当に実在する既婚女性の書き込みだったとしても、自分がおもいっきり見下している相手に「美人女弁護士」だなんて言葉は使わないでしょうね。表現を書きかえれば「一応弁護士で、まぁまぁ美人なんだけど、結婚したダンナは大したことなくて…」というふうな運びになるかと思われます。場合によっては、「弁護士だけどこれこれこうで大したエリートでもない」という表現まで加わるかもしれません。「恵まれた自分」を表現しようとするならば、出来る限り相手は「価値のあるすごい女」であってはいけないのですから。
「美人女医」「美人議員」「美人女弁護士」のような「美人の冠付きエリート職業語」は、男性からすれば「グッと来る」人は多いんでしょうが、女性にとってみれば決してそんなことはないし、むしろ冷めた視線で見ている人のほうが多い。「羨ましがらせてやろう」という気持ちが、「美人女弁護士」にあらわれるのは、もっのすごく男性的なんですよね。これが「俺、年上の美人女弁護士つかまえて今は優雅にヒモ生活。羨ましいだろー」ならずっとしっくり来る*1けど、これはおかしい。

3.「〜わ」、「笑っちゃった」、「わたし〜けど」書き出しの文章…とことんニオうぞネカマ文体!

これについてはもう引用元の文章を熟読してほしいんですけど、文体がことごとくネカマ臭。しかもまるっきり練られていない、きわめて低級ネカマ臭です。もうプンプンです。既婚女性板をよーく見て回ればわかると思いますが、多くの書き込みには「〜〜だわ」のような「超ド級クラシカルをんな言葉」は使われていません。局地的にネタ的に使われている場面もありますが、より地味で、より生活に密着したスレ内容(今日の食事内容だとか、家事Tips系スレだとか…男が掻き回してもつまらない、ネカマ率の低いであろう話題)であればあるほど、その割合はぐんと減ります。むしろ男なんだか女なんだかわからないくらい、いやもしかしてこいつ男なんじゃないかというくらいユニセックスな文体にあふれています。
その割には、〆の文章は

高学歴女ども、ざまあみろ!
おまえら負け犬のクズなんだから、私の前に土下座しな!!

不思議ですね。「私」を「俺」に変えるだけで、怨みのこもった目で口元だけヒヒヒッと笑いながらガシャガシャとキーを叩きつける「男性」の姿が、ほんのりちらつくような…。


あまりにも「矛盾点があって」「わかりやすい」文章だったので、もしかしたら書き手もネタのつもりで書いたのかもしれませんし、それともやっぱり独身女性板にいる(おそらく)ほんのわずかの女性と(おそらく)あまたいる男性をうまいことだまくらかして、「勝ち組既女と負け組独女」という「女同士の対立」を煽りたい目的で書かれたものかもしれません。それはわかりません。
そしてそれを載せたコピペサイトも、「単純に間違っただけ」なのか、「故意的に既婚女性の書き込みと誤読させる目的」だったのか、それもわかりません。こちらは少しの皮肉もなく、本当にわかりません。とりあえず、間違えないでほしいですが。


「こういう書き込みが真実かどうかなんて、関係ないんだよ!」という人もいるかもしれません。確かに、「偉そうにふんぞり返った勝ち組女」という仮想敵を憎み、そんな「女」たちを叩いて溜飲を下げるためには、文章の真偽なんてまるきり必要ありません。

そういう方々はどうぞ好きなだけ信じ込んで、好きなだけ溜飲を下げててもらって結構なんですが、ハナっから「溜飲を下げようとして」このテの文章を目にするわけではない多くの方々には、こんな特徴を持つ文章に出会ったら「叩くにも同意するにも、まずは一歩引いて文章を眺めて、頭から信じないようにしましょうね」と言いたい、ただそれだけです。コンプレックスを直に刺激する内容だし、良…いや悪くも悪くもインパクトのある文章なだけにココロを持っていかれやすいですが、一旦深呼吸でもして、冷静に、冷静に。


しかし、このエントリを読み返してみればみるほど、逆に女性、いや、特にワタシのオソロしさとかオドロオドロしさをさらに開陳しちゃうことになっちゃって、ある意味冷や汗タラタラなのですが…。


そこはまあなんだ、「オンナのような“世にもオソロしいモノ”のフリをしようとするなら、“モノホン”を何百回も何千回も眺めて分析しつくして錬りに練り上げて出直してこんかい!」ってことでひとつ。
これで、リアルな「オンナっぽい」悪意のある書き込みがそこらじゅうに溢れたとしたならそれはそれでとても嫌だけど、自分がまるっきり経験してもいないことをさも経験してきたように完璧に表現するのは凡人にとって至難の業なので、おそらく大丈夫でしょう。


それにしたって、


「この世って頑張った女が一番負け組になるようにできてるんだよね。」


とっても「うまい」タイトルですが、ワタシはそうは思いません。必死に勉強してエリートになった女性も、必死に男性に気に入られるような自分を作り上げて、興味もない話題にニコニコ頷いたりなどして見事「玉の輿に乗った女性」も、「頑張った女」ですよ。「なんとか自分を気に入ってもらおう」「なんとかうまいこと貰ってもらおう」「嫌われたらどうしよう」と必死にオドオド相手のご機嫌取りをするのって、英単語を何十個も覚えるよりも、ある意味とても辛いですよ、ええ。
エリートも玉の輿も、「手持ちカード」「運」がおおいに働く分野。しかもそれを目指すための「頑張り」が、必ずしも正しい頑張りなのかは棺桶に入るまでわかりません。だから「頑張っても負け組になる」女性も、そりゃ、いるんだろうけど、だからといって「頑張った女が一番負け組」なんてことはない。ありえない。ここでいう「頑張り」は、「自分は何としてでも幸せになってやる」という「気迫」ですよ。それを持った人は、そうそう簡単には負けないし、負けても勝つまで敗者復活戦を繰り返して、めきめき強くなっていく。そのチャンスさえ許されないのならば、「どんな手段でも使う」。それがいいか悪いかは全く別として、「事実としてそういうもんだ」とワタシは思っています。


参考資料

既婚女性板を検索してみて、「それっぽい奥さま方」が多くいそうなスレをピックアップ。
「百聞は一見にしかず」、いろいろ覗いてみると固定観念を覆すような「新しい発見」もあるかと思います。


医師・歯科医の奥様part2 :王道中の王道、医師妻(そうでない人も?)たちの集い
エリートの旦那を持つ妻語りましょう【Sec.34】 : ちょっと?学歴板ちっく。怖い
夫の年収1000〜1500万の専業主婦 20 : よく言う「年収1000万円以上!」って、どんな世界?
【旦那いなけりゃ】夫の年収2-5千万【タダのゴミ】5スレタイからして男性率の高さが窺えるけど一応


既女からみた35歳以上の高齢毒女って5 :独身女性への視線。本気で心配していそうな書き込みも多い


旦那をずっと大好きな奥様part15(n‘∀‘)η :参考までに、ふつーに幸せそうなおくさまの集い。ほのぼの。

*1:それでも結構不自然だけどw